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相続登記を自分でやる手順|申請書の書き方と提出まで

更新日:執筆:実家ノート編集部出典と作り方

30秒でわかる結論
  • 相続登記は、法務局の様式と記載例を使えば自分でもできます。
  • 流れは「登記事項証明書を取る→書類を集める→申請書を作る→収入印紙を貼る→管轄の法務局に出す」。
  • 不動産は住所ではなく地番・家屋番号で、登記事項証明書のとおりに書きます。
  • 2026年10月5日以降の申請では、国籍等も申し出ます。国籍等の欄がある新しい様式を使うと確実です。迷ったら法務局の手続案内(予約制・20分)へ。

申請書に書く内容を作る

この記事の目次
  1. 自分でやる流れ
  2. 申請書に書く内容を作る
  3. 申請書の書き方のポイント
  4. 添付書類と原本還付
  5. 登録免許税と収入印紙
  6. 提出のしかた
  7. 申請した後
  8. 自分でやるのが難しいケース
  9. よくある質問

自分でやる流れ

  1. 登記事項証明書を取る:法務局で、相続する土地・建物の登記事項証明書を取ります(窓口600円、オンライン請求で郵送520円)。不動産の表示はこれを写します。
  2. 書類を集める:戸籍、遺産分割協議書と相続人全員の印鑑証明書、取得する人の住民票、固定資産評価証明書など(必要な書類)。
  3. 申請書を作る:法務局のホームページの様式(Word・PDF)と記載例を使います。下のツールで、書く内容の下書きを作れます。
  4. 登録免許税を納める:収入印紙を台紙に貼って申請書と一緒にとじます。
  5. 管轄の法務局に出す:不動産のある場所を管轄する法務局に、窓口か郵送(またはオンライン)で出します。
  6. 登記識別情報を受け取る:登記が終わると、新しい名義人に登記識別情報が通知されます。

申請書に書く内容を作る

遺産分割で1人が相続する場合の、申請書の各欄に書く内容の下書きを作ります。亡くなった人が持分(共有の一部)だけ持っていた不動産にも対応しています。入力した内容はこの端末から送信されません。できた下書きを、法務局の様式(2026年10月5日以降対応版)に写して使ってください。

不動産のある場所を管轄する法務局。法務局のホームページの「管轄のご案内」で確認できます
相続する不動産

申請書の書き方のポイント

  • 登記の目的は「所有権移転」、原因は「令和◯年◯月◯日相続」(日付は亡くなった日)。
  • 相続人の欄には「(被相続人 ◯◯◯◯)」と亡くなった人の氏名を括弧書きし、相続する人の住所・氏名を書きます。続けて、氏名のふりがな・生年月日・メールアドレス(2025年4月から)と、2026年10月5日以降は国籍等を書きます。日本国籍なら、添付する戸籍で足ります。住民票コードを書けば、住民票の写しは不要です。
  • 連絡先の電話番号は、書類に不備があったときに法務局から連絡が来る番号です。
  • 不動産の表示は、登記事項証明書のとおりに正確に写します。住所(住居表示)ではなく、土地は地番、建物は家屋番号で書きます。不動産番号を書けば、所在・地番などの記載を省略できます。
  • 登記識別情報は通常「通知を希望する」ので、「希望しません」の欄にはチェックしません。

添付書類と原本還付

  • 戸籍の束を返してもらう:家系図のような「相続関係説明図」を作って一緒に出すと、戸籍は確認が終わった後に原本を返してもらえます(コピーは不要)。
  • ほかの書類を返してもらう:コピーに「原本に相違ありません」と書いて記名押印し、原本と一緒に出します(不動産登記規則55条)。返してもらえない書類もあるので、管轄の法務局で確認してください。
  • 法定相続情報一覧図の写しを出せば(または法定相続情報番号を書けば)、戸籍の束は不要です。

登録免許税と収入印紙

  • 税額は「固定資産評価額の合計(1,000円未満切り捨て)×0.4%(100円未満切り捨て)」です。最低1,000円です。
  • 評価額100万円以下の土地は、2027年3月31日まで免税です。100万円以下かどうかは土地1筆ごとに判定し、持分を相続する場合は「評価額×持分」で判定します。申請書に「租税特別措置法第84条の2の2第2項により非課税」と書かないと免税になりません。
  • 一部の土地だけ免税になるときは、登録免許税の欄に「一部の土地(所在・地番)について租税特別措置法第84条の2の2第2項により非課税」と書き、その土地の表示に「この価格 金◯円 租税特別措置法第84条の2の2第2項により非課税」と添えます(下のツールはこの形で出します)。
  • 登記しないうちに相続人も亡くなっていた場合、途中の相続人名義にする登記は、評価額にかかわらず免税です(同条第1項)。
  • 評価額がない土地(公衆用道路など)や建物は、近くの土地の価格などから法務局が価額を決めるため、税金がかからないとは限りません。管轄の法務局で確認してください。
  • 収入印紙は申請書に直接貼らず、白紙の台紙に貼って申請書と一緒にとじ、台紙と申請書の間に契印します。印紙に割印や消印はしません。
  • 金額が大きい場合は、銀行などで現金で納め、領収証書を台紙に貼る方法もあります。

税額だけ知りたいときは相続登記の費用計算が便利です。

提出のしかた

  • 提出先:不動産のある場所を管轄する法務局。
  • 窓口:申請書と添付書類を持って行きます。
  • 郵送:封筒の表に「不動産登記申請書在中」と書き、書留郵便で送ります。
  • オンライン:相続登記は「かんたん登記申請」の対象外で、「申請用総合ソフト」を使います。マイナンバーカードの電子署名とICカードリーダライタが必要です。

申請した後

  • 完了まで:各法務局がホームページで登記の「完了予定日」を公表しています。書類の不備があると遅れます。
  • 不備があったとき:法務局から電話があり、決められた期間内に直せば登記されます(補正)。
  • 受け取り:窓口で登記識別情報通知と登記完了証を受け取ります。郵送を希望する場合は、申請書にその旨と送付先を書き、返信用の封筒と切手を一緒に出します(本人限定受取郵便などで届きます)。
  • 登記識別情報は売るときに必要になる大切なものです。他人に見られないよう保管してください。

自分でやるのが難しいケース

次のような場合は、手続きが複雑になるので、司法書士への相談を検討してください。

  • 登記しないうちに相続人も亡くなっている(数次相続)、相続人がとても多い
  • 相続人に未成年者がいる:親と子が一緒に遺産分割協議をする場合などは、家庭裁判所で子の特別代理人を選んでもらう必要があります(民法826条)
  • 相続人に認知症などで判断が難しい人がいる(成年後見人が必要になることがある)
  • 行方が分からない相続人がいる(家庭裁判所での手続きが必要)
  • 自分で書いた遺言書がある(家庭裁判所の検認が必要。法務局に預けてあった遺言書は不要)

よくある質問

オンラインで申請できますか?

できますが、相続登記は簡易な「かんたん登記申請」の対象外で、「申請用総合ソフト」を使います。マイナンバーカードによる電子署名とICカードリーダライタが必要で、戸籍などの紙の書類は、申請の受付の日から2日以内(初日と休日等を除く)に法務局に届くよう、持参か書留などで送ります。初めてなら、窓口か郵送のほうが手軽です。

印鑑証明書に有効期限はありますか?

相続登記で遺産分割協議書に付ける相続人の印鑑証明書には、「作成から3か月以内」といった期限はありません(法務局の手引き)。

申請書に間違いがあったらどうなりますか?

法務局から申請書に書いた電話番号に連絡があり、決められた期間内に直せば(補正)、そのまま登記されます。直せない場合は申請を取り下げて出し直します。登記が終わった後は取り下げられません。

法務局で書き方を教えてもらえますか?

法務局の「登記手続案内」(予約制、1回20分以内。対面・電話・ウェブ会議)で相談できます。ただし申請書を作ってもらうことはできないので、下書きを持って相談しましょう。

次にやること

出典と、この記事の作り方

実家ノート編集部が、下の公的資料を読んで作成しました。法令の内容は 2026年10月3日 に確認しています。制度は改正されることがあるため、申告や手続きの前に、必ず出典元と税務署・専門家にご確認ください。